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碑めぐり
東山動植物園也有園

☆東山動植物園也有園(ひがしやまどうしょくぶつえんやゆうえん)

 東山動植物園也有園は、1948年(昭和23)4月に、名古屋市立東山動植物園内に、終戦後の「文化復興の一翼となれかし」と郷土が生んだ江戸時代の俳人横井也有翁の遺徳をしのんで、設けられたものです。東山植物園のほぼ中央に位置し、面積約2,400㎡の円内には、也有の文学にゆかりの深い植物が多く植栽され、それぞれにちなむ五十の俳句を添え、園内を散策しつつ翁の句境にふれることが出来るようにしたものでした。この場所は、もともと湿地帯で野草のしげる野趣豊かなところで、1967年(昭和42)の再整備の結果、現在のような遺り水を引いた回遊式の和風庭園となり、旧兼松家武家屋敷門(名古屋市文化財)もその時に、移築復元されたものです。さらに、1983年(昭和58)秋に、也有没後200年記念行事を機会に也有園の石標の設置、休息所の修繕等の整備が行われました。

旧兼松家武家屋敷門 也有園の回遊式庭園
也有園の石標 「柿一つ落ちてつぶれて秋の暮」
「山守の持仏のぞけばつつじ哉」 「曲水に猪口も流るる椿かな」
「紅裏の伊達ある寺の紅葉哉」 「玉にたまかざるや露の白芙蓉」
 
「落雁のあたまに飛ぶや石仏」 「山吹や陰のとどかぬ手水鉢」
「しからるる子の手に光る蛍かな」 「咲く見つつ摘むまで待て先つ鼓草」
「又一里来ては蝉きく榎哉」 「茶の花やこれから寺の畑境」
「口なしの鼻ものいわであつさ哉」 「宿かさぬ人の垣根や木瓜の鼻」
「かんこ鳥啼や六日のあやめより」 「姫もあり又鬼もあり百合の花」
「水仙や都の店のはしり咲」 「夜こそはかぞえし恋を百日紅」
「梅が香や耳かく猫の影ぼうし」 「姫といい鬼ともいうや百合の花」
 
「名もにたり蔦の細道うつつ山」 「短夜や我にハながきゆめ覚ぬ」辞世の句
「すり減らす秋や木賊に風の音」 「卯の花や手で追うほどの蚊のゆうべ」
「万歳の畑打つ頃や桃の花」 「鬼灯や覗いてみれば門徒寺」
 
「送る野やいつ老いの身のわれもかう」 「山茶花は贋で有たと椿かな」
「七色もつむ手は芹に匂いけり」 「散る葉よりちらぬ樒の哀かな」
「南天や米こぼしたる花のはて」 「夏菊や麦から譲る秋の風」
 
「堂守にまがふ名もあり凌霄花」 「さざれ石の苔みる竹の齢哉」
「手の甲で鼻ぬぐひけり大根引き」 「君がためいっそ根引きの蕪かな」
「磨ぎ出さぬ蒔絵の松やおぼろ月」 「杉ふかしかたじけなさに袖の露」
「積善の肥しやききて福寿草」 「こころある人の垣ゆう野菊かな」
「柊のかざしや門の角大師」 「いかに訪ひし立枝も見えぬ梅もどき」

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